Saturday, April 11, 2009

ひまな もくようび



雨がふっている。夏の雨は 季節の中で 一ばん あいまいだ。一ばん センチメンタルだ。木曜日の 午後四時の 小さいカフェーは しずかだ。カフェーの中には こっくりこっくりといねむりをする カフェーのおばあさんと 私、きみだけ いる。あきコーヒー・カップの中のこおりが なかば とけていて、きれいなえのうつわの上で かしのかけらが ごろごろしている。雨の中を かんがえだけが あるいて あるいて どんどん あるいて いく。

きみが 私に 何がしたいと きいた。しらないと いった。
「自転車にのりにいく?」
「しらない?わたし 自転車のること できない。」
自転車にのることができたら、いま 雨が いくら ふっても、のりにいくと おもう。
「えいがは?」 
「いや。今日は えいがでもみて 時間を つぶさない。むだだ。」 
また 私たちは しばらく 何も いわなかった。外で しずかなみちを あるきたかったけど、私も きみも かさが なかった。にわかに  きみが 秋のとき 何をすると きいた。
「さあ、四年生に なると 学校へいく。新しい ことば ならいたい。あとでひとりで どこかへりょこうしたいから。そして、時間があったら、ほうしかつどうもしたい。かんばるよ。」
「げんきおうせいだね。私 しんぱいしなくてもいいよ。」
私は 何も いわなかった。

「おもいだす?私たちが はじめて あった日も 木曜日だった。」
「うん。あのとき 雨が ふらなくても、かさを もってきた。」
ききたいものが なかったら、それは うそだ。でも、私は ただ「おげんきに。」だけいった。
「10年、20年ぐらいが たつと おとなに なって、もう さいげつが たつと おばあさんと おじいさんに なったら、こんな 小さくて きれいなカフェー ほしくない?音楽を きいたり、本を よんだり して、今日のように 雨が ふるひは、雨のおとを きいて まどの外を みる。いつか ひまな 木曜日に 私たち みたいに こどもたちが さしむかいで 何をすることに なやんだら、よぼよぼのおばあさんになった私は 今日の私たちを おもいだす。」
きみが ややにがく わらいながら いった。
「それも まあまあ わるくないね。」
「 うん。わるくない。」
ここに たにんもなくて 時間もない。はなれる人も のこされる人も ない。きみと私のさいごの日だけだ。

そんなに しばらく はなしをすると のどが かわいたから、コーヒーを もう いっぱい のんだ。
「ここの コーヒーは ほんとうに おいしい。クッキーもおいしくて、カフェーのおばあさんは しんせつで、コージーで。おもしろい本も たくさんあって、ぜんぶすき。ここが ほんとうにすき。」
しかし 私は ただ あの しゅんかんが すきだった。

2 comments:

Hyeran Hong said...

さらさん!!
さらさんのさくぶんはほんとうにじょうずですね!!わたしはほんをうにすきです!!
しょうせつみたいですね!!

buttercup said...

언니!! ㅋㅋ 글이 너무 길어서 다 못 읽겠어요 아직 일어실력이 딸려서 -ㅁ-;;
さとうせんせいのクラスはどうですか。요즘 日本語はむずかしくなりますね〜 ㅋㅋㅋ저만 그런가요....